村上椅子

2024-09-26

張り替え

ピアノ椅子張り替え 2

前回と違うタイプの、ピアノ椅子の張り替えご依頼。

随分クッションがへたってしまい、布も傷んでいます。

ご自身が子供のころから使われていたものを、これから使われるお子さんのために修理したいということで、
雰囲気を変えず同じように張り替えました。

共布で作ったくるみボタンをとめています。

シャキっとしました。

 

2024-09-19

張り替え

ピアノ椅子張り替え その1

ピアノ椅子の張り替えご依頼。

こちらは回転するタイプのピアノ椅子です。

クッション性もなくなって、擦り切れて破れたところから中材が粉々になってぱらぱらと。。
座るのも憚られる状態ですが、大丈夫、しっかり治します。

解体してみると中の枠組みもかなりガタがきていて、座ると嫌な音が鳴るので、ここから直す必要があります。

補強の材を入れて修理する方向も考えましたが、いろいろと構造上無理があります。でもこの丸い枠をまた作り直すと時間と手間がかかるので(つまりお値段も高くなる)、考えた結果、丸い板を切ったものに厚いウレタンを乗せて形作る方法にしました。

ちょっと丸っこいかたちになりましたが、シンプルに元に近い形を作れました。

生地が張れたら、縁の仕上げをどんな風にするか、お客様の好みも聞いて決めていきます。

このトリム(飾り紐)が似合いそう。

でも鋲仕上げも捨て難い。

というわけで、両方盛り込みました。
鋲の大きさや素材でも雰囲気が変わってくるので、あれこれ並べてどれが良いか検討。鋲の間隔も吟味します。

回転部分のネジの緩みなどもチェックして、完成!
変身ぶりを、とても喜んでいただけました。

2024-08-06

張り替え

レトロな椅子張り替え

お祖母様から受け継がれた椅子の張り替えご依頼です。

昭和レトロ、とでも言うのでしょうか。
ミッドセンチュリーデザインを思わせる、曲線からなるかたちとこじんまりしたサイズが、とても可愛らしい椅子です。

経年劣化で合皮がかたくなって破れてきてしまっているので、まずは取り除きます。

続いてウレタン類も外してしまい、枠だけの状態に。
ごくシンプルに、曲げた板と、細い金属の棒でできています。

いつものごとく、間の写真を撮り忘れていますが、、
新しいウレタンで、このフレームをふっくらしたかたちに肉付けしていきます。

その後、布を各パーツのサイズに合わせて裁断。
座面のぽこぽこしたデザインになる部分は、ウレタンのシートに布を乗せて一緒にミシンで走って、キルティングの要領でステッチを入れ、それで椅子を包んで張っていきます。

最後、タッカーの針で止められないところ、背もたれの下側と、肘の後ろ側は、曲げ針を使って縫い合わせています。

足に巻いてあった黒いテープは剥がし、磨いてぴかぴかに。
ふっくら肌触りもよく生まれ変わりました。

アンティーク品でも、高価な品でもない(失礼、、)、古いごくふつうの椅子ではありますが、そういうものこそ、こうやって直して使い続けよう、と思ってもらえるのが嬉しく、なんだか心があったかくなります。

ご依頼、ありがとうございました。

 

2024-06-12

張り替え

古い丸椅子の張り替え

小さな古い丸椅子、張り替えのご依頼で持ち込まれました。
ちょこっとついた背もたれが愛らしいです。

全体的にぐにゃぐにゃしていたので、木枠も修理をしてしっかり座れるように直しました。

近頃は古道具屋さんや蚤の市なんかでも、なかなか良い状態の昔の椅子を見かけなくなってきました。張り替えだけでは済まず本体の修理も、となるとお値段もそこそこ、、になってはくるのですが、やっぱり新しいものにはない良さがあります。
もしも、いいな!という椅子に出会ってしまったかたは、ぜひこうやって生まれ変わらせて使う楽しみを味わってほしいです。

 

2023-12-22

張り替え

ソファ張り替え

ソファの張り替えご依頼です。

様々な思い出を刻んできたソファ。
一時は使われなくなって別のところへ預けていたり、処分も考えられたそうですが、張り替えという選択肢が出てきて任せられそうなところをいろいろと探されるうち私たちのホームページを見つけて、いつか頼む時はここへ、と思ってくださっていたそう。

引きとりに伺った時には、初めてお会いしたとは思えないほどフレンドリーにお迎えくださって、ソファにまつわるお話や、お好きなものや興味のあることのお話で意気投合、すっかり盛り上がってしまいました。

 

素敵なゴブラン織。クラシックな感じがよくにあっていますが、かなり傷んでしまってクッションもくたくたに。
タッカーの針をすべて抜いて生地を剥がし、傷んだウレタンを取り除きます。

ここからいつも通り、作業に集中してしまって途中経過の写真がないですが、、クッションを新しくしてかたちづくり、改めて型をとって生地を裁断、縫製。
フレームに生地を張って完成です!

布はセンスにお任せします!とおっしゃって、ご提案した候補の中からすっと決まりました。薄いベージュの落ち着いた籠編みのような柄で、中の一色が緑みがかっていてとても綺麗な色です。

グリーンのギャッベととてもよく似合って、お部屋が明るくなりました。

古い布の傷んでいないなところを使って、クッションも作りました。新しい椅子とも調和していますね。アクセントになりお客様にもとても喜んでいただけました。

ものを選ぶ時に、日用品ひとつにしても、間に合わせではなくてピピッとくるまで探す。ここで、この人が作っているから、オススメしているから、この人から買いたいと思って選ぶ。そしてそのご縁を大切にする。そんな価値観にとても共感します。

また、そうして私たちの小さな店を見つけてご依頼くださるかたがおられること、本当にありがたく嬉しいなと思います。

もっと早く張り替えればよかった!あれから吸い付いたようにずっと椅子に座っています、というお声を聞いて、こんなに喜んでいただけて本当にいい仕事だな、、と改めて感じました。

ご依頼いただき、ありがとうございました!